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2007年09月

オーディンスフィア5

2007年09月25日

近年PSPでも再販されたセガサターンの名作「プリンセスクラウン」を手がけた神谷盛治氏がキャラクターデザイン及び開発指揮を行い、作曲に「タクティクスオウガ」等を手がけた崎元仁氏を起用したアトラスのPS2用アクションRPG。
開発は神谷氏が代表取締役を務めるヴァニラウェアが行っている。
北欧神話をベースにした重厚かつ幻想的な世界観が特徴。5人の主人公の視点から語られていく物語を、それぞれ個別にプレイする。


☆あらすじ☆
少女アリスが屋根裏部屋で見つけた古い本。それは戦乱の大陸エリオンで繰り広げられる物語の本だった……。
かつて魔力の結晶炉「コルドロン」の力によって栄華を極めた魔法大国バレンタイン。しかし原因不明のコルドロンの暴走により、バレンタインは一夜にして滅び去ってしまった。主を失ったコルドロンの力をめぐり巻き起こる戦乱と、世界を覆う終末の予言。そしてコルドロンの産物である無双の武器「サイファー」を手にし、数奇な運命に翻弄される5人の主人公たち。
北の大国ラグナネイブルの勇敢なるワルキューレにして、父である魔王オーダインの愛に飢えた娘グウェンドリン。
何者かの呪いにより、哀れな獣の姿にされた上、死の国へと追放されてしまったタイタニアの王子コルネリウス。
幼くして妖精の国リングフィールドの王位につかざるを得なくなった世間知らずのお転婆姫メルセデス。
養父メルヴィンのため、呪いの魔剣に身をささげ、傭兵として非情な刃をふるう黒い剣士オズワルド。
亡国バレンタインの姫君であったがゆえ、終末の予言を回避しようとあがく森の魔女ベルベット。
プレイヤーは以上の5人となり、アリスと共に物語を体験していくことになる。


☆ポイント☆
フィールド
エリオン大陸の各地域ごとにマップが存在し、物語の進行に伴って行ける場所が増えてゆく。
それぞれのマップはリング状にループしたミニマップを鎖のようにつないで構成されており、クリアすると隣のミニマップへと自由に移動できるようになる。
ミニマップにはそれぞれクリア難易度が設定されているほか、ボスマップやショップマップも存在する。

戦闘
真横視点の無限スクロールアクション戦闘。
リングマップ内に一定数わき出る敵をジャンプや連続攻撃を駆使して倒してゆく。
敵を倒すと宝箱やフォゾンと呼ばれるエネルギーが手に入り、様々なアイテムやサイファースキルと呼ばれるフォゾンを消費する強力な技が使えるようになる。
シンプルでスピーディーな戦闘展開は爽快だが、難易度は高め。

育成
キャラクターには攻撃力を表すサイファーレベルと耐久力を表すHPレベルがあり、サイファーレベルはフォゾンの吸収、HPレベルは食事による体力回復によって経験値を獲得して成長する。
ただしフォゾンは様々な植物の種を栽培し、重要な回復アイテムとなる果実を収穫するのにも必要なので、どう使い分けていくかはプレイヤーの任意である。
また、料理や調合のレシピを手に入れて材料を集めると非常に効果の高い食料や薬品を作り出すことができるようになり、攻略難易度に大きく影響する。
そのため、アイテムを入れて持ち歩けるカバンの容量を常に考え、ストックしておくアイテムを取捨選択することも重要になる。


☆まとめ☆
まず目に付くのは、神谷氏の構築したエロチシズムさえ漂う幻想的なビジュアル。メルヘンタッチの世界で、個性豊かなキャラクター達がその絵のまま活き活きと動き回る様子は必見の価値がある。
しかしその華やかなビジュアルで展開されるシナリオは重厚で王道的なファンタジーのそれであり、こだわりを感じる美しい台詞まわしと相まって、あっという間に物語内に引き込まれてしまう。
プレイ感覚はものすごく硬派な横スクロールアクションゲームなのだが、操作性と難易度バランスが非常にいいのでやられてしまっても挑戦意欲がなえることがない。
フォゾンによる種の栽培や養鶏など、「目新しいシステムを極力シンプルな操作で」盛り込んであるのにも感心させられる。
あえて欠点を挙げるなら、敵の数が多いと処理落ちしやすいことくらいだろうか。

機動劇団はろ一座 ガンダム麻雀+Z さらにできるようになったな!3

2007年09月18日

「人気テレビアニメ『機動戦士ガンダム』の登場人物たちが、ハロを座長とした劇団を旗揚げした!」という驚きの設定の元で行われる、パロディ満載麻雀対決を描いた『機動劇団はろ一座 ガンダム麻雀DS』。
2005年12月に登場した第一作から、Wi-Fiコネクション対応となって続編『機動劇団はろ一座 ガンダム麻雀+Z さらにデキるようになったな!』が発売された。


あらすじ
本作は「機動戦士ガンダム」および「機動戦士ガンダムZ」に登場した、様々なキャラクタが麻雀対決を繰り広げる。お笑いとパロディ要素がたっぷりの本作、もちろんマジメに通常の麻雀をするわけはなく、かなり真面目にふざけているのだ。「至言ワザ」「フィギュア」効果を駆使しつつ、トップを目指して勝ち抜いていく。
「シナリオ対局」では、登場キャラ19人それぞれに独自のシナリオが用意されている。どのシナリオも、よい意味で非常にバカバカしい物語が展開。意外なキャラクターまで、おちゃらけており、本編ではお目にかかれないようなリアクションや会話など、ガンダムファンには爆笑ものだ。


☆ポイント☆

システム
本作に用意されているゲームモードは大きく分けて2つ。前述した、抱腹絶倒のシナリオを遊んでいく「シナリオ対局」。もう一つは好きな面子を集めて、自由に対局を行うという「フリー対局」。
基本は、通常の四人打ち麻雀のルールで勝負を行う。「シナリオ対局」は設定されたルール(例えば、持ち点や一勝負の長さなど)で戦い、トップになることで次の話に進むめる。「フリー対局」では、ルールを自分で設定し、対戦相手も決めることが可能。
ここまでは、ガンダムのキャラクターを使用した普通の麻雀ゲームだが、このゲームならではのポイントは「フィギュア」と「至言ワザ」。「フリー対局」も「シナリオ対局」も勝負の際には必ず、モビルスーツやモビルアーマーの「フィギュア」を賭けることになる。勝利すれば相手の「フィギュア」をゲットでき、コレクションを楽しめるのだが、「フィギュア」にはそれぞれ効果があり、プレイヤーに有利な影響を与えるという役目もある。例えば、「持ち点プラス1500点」「上がり点プラス500点」「ツモが好転」などであり、上手く「フィギュア」の効果を利用することで勝利に近づけるのだ。なかには「シャア専用」「ランバラル専用」のフィギュアもあり、キャラクターも含めた戦略が必要になる。
そして「至言ワザ」。原作アニメの名場面を麻雀用語のもじったキメゼリフをキャラクターが叫ぶと、様々なイカサマ的効果が発生。
主人公のアムロの場合、「ごめんよ、ボクにはまだ…替えれる牌があるんだ!」とア・バオア・クーでの激戦を彷彿させる至言ワザを放つと、手牌を最大6枚選んで、他の牌と交換することができる。すべてのキャラクターが効果の違う2つの至言ワザを装備しており、アムロのもう一つのワザは「ボクが一番…ドラをうまく使えるんだ!」。効果は、手配を最大5枚選んで、裏ドラ表示牌と交換するというワザだ。
「至言ワザ」は「フィギュア」の持つ効果より大きく、勝負を決する大きな決め手にもなる。ただし、使い放題というわけではなくプレイ中に増加するワザゲージを貯めることで使用することができる。連発できるものではないので、使いどころが重要だ。
ツミコミや牌交換といった攻撃的なワザを持つキャラもいれば、アガリ牌察知や相手のツキを下げるといった防御的なワザ、ジオン軍キャラのツモを良くするといった変則的なワザのキャラもいて、対戦相手との相性や麻雀の打ち方に影響を与える。

Wi-Fi
前作に無かったモードがWi-Fi対戦。Wi-Fiコネクションを介して全国のライバルと対局が可能になった。この通信対戦を行うことによって、GMR(ガンダム・麻雀・レイト)を獲得。GMRを上げることによって、階級が与えられ、憧れの「大佐」「少尉」はもちろん、トップとなれば「将軍」の階級が与えられるのだ。
通信対戦は、フレンド登録をしておけばいつでも友達と対戦が可能。時間が合えば、自宅にいながら対局が楽しめる。


☆まとめ☆
ディフォルメされたキャラクターが、どこかで聞いたようなセリフをよく喋り、普通に麻雀をしているだけで非常ににぎやか。よくもまぁ上手に麻雀にからめたパロディにできるなぁと感心してしまう。
「フィギュア」と「至言ワザ」のバランスが悪い点もあり、純粋に勝ちを目指してしまうと使用キャラや「フィギュア」が固まってしまうこともある。あまりに強力すぎてしまう効果のために、理不尽な負け方をすることも一度や二度ではない。「フリー対局」では、「フィギュア」と「至言ワザ」の効果をオフにできる設定も用意されているが、それでは本作の魅力も半減してしまう。
正直なところ勝ち負けに拘って遊ぶゲームではないと思う。それよりも雰囲気やにぎやかさ、馬鹿馬鹿しさを楽しむ作品だ。本格麻雀ゲームもいいが、たまには本作のようなお遊び要素のあるものも面白いだろう。

シャイニング・フォース イクサ5

2007年09月11日

2005年発売の「シャイニング・フォース ネオ」をベースに戦闘や育成のシステムを継承、発展させたアクションRPG。プラットフォームも引き続きPS2だ。
キャラクターデザイナーを漫画家の西山優理子からイラストレーターのpakoに変更され、世界観やキャラクター、ストーリーも一新されている。
開発はネオから引き続きネバーランドカンパニーが行い、発売元も前作と同じくセガである。


☆あらすじ☆
人間と獣人、そして魔族の住む世界。
大陸は、人間達の治める「ノスワルド帝国」と魔族の領土「フィアランド」のふたつに大きく分かたれていた。
小競り合いを繰り返しつつも長い間共存してきた両国だったが、強大な武力を持つ二人の王がそれぞれを治めるようになってからその対立は一気に深まっていった。大陸各地で戦乱が起こり、戦争が日常の風景となってゆく。
主人公の少年トウマは、そんな歪んだ世界になじめないアウトローたちの一人。持ち主に無双の力を与えるといわれる「聖剣シャイニングフォース」を探し当て、世の中を変えたいと願う仲間たちと共に、今日も辺境を探索していた。
大陸全土をゆるがすことになる戦いと冒険の日々が始まる。


☆ポイント☆
フィールド
プレイヤーは聖剣の持ち主に与えられる要塞「ジオフォート」を拠点とし、物語の進行にしたがって増えてゆく大陸各地のフィールドマップへと遠征を行う。
マップ間移動は転送により行われ、かなり自由なタイミングで行き来ができるため、ストレスを感じない。
また、遠征の途中に「ジオフォート」が襲撃を受けることがあり、プレイヤーは防衛戦マップへと強制出撃することがある。

戦闘
斜め上から見下ろし視点のアクション戦闘。フィールドマップ上に大量の敵が出現し、様々な動きで襲い掛かってくる。
キャラクターの装備やパーティーメンバーの編成次第で立ち回りが変化し、タイミングよく攻撃ボタンを押すことでコンボやスペシャル攻撃を繰り出すことができる。
スピーディーでシンプルな操作にもかかわらず戦闘を構成している要素が豊富なため、単調にならず、爽快。

育成
お馴染みの経験値でアップするレベル以外にも、「パワーアートシステム」という能力別任意強化や、ランダムで付与されるドロップ装備の特殊効果、選択制の奥義など、キャラクター育成方針の自由度が非常に高い。
装備のグラフィックがきちんとゲーム上で反映されるのも見逃せない。
また、キャラクターとは別に、拠点となる要塞「ジオフォート」の各機能もどれを重点的に強化するかは任意であり、ゲームの進行において重要な要素である。


☆まとめ☆
アクションRPGと銘打ってはいるが、シュミレーションRPG的要素も多分に含んでいる作品である。
主人公とヒロインを中心に、それぞれ遠征用のメインパーティーと防衛用の留守番パーティーを編成し、分かれて戦い進むのだが、マップごとの敵との相性を考えて準備をしないと戦闘の難易度が天と地ほども違ってくる。こまめなセーブは必須である。
好き嫌いは分かれるかもしれないが、純粋な戦術・戦略的思考を楽しめるプレイヤーにはたまらないだろう。
RPGと言えば放浪の根なし草的な主人公が多い中、「家」ともいえる拠点を持ち、家族のような仲間たちと苦楽を共にしてゆく喜びはそうそう味わえないのではないだろうか。
美しいキャラクタービジュアルと、しっかりとしたストーリーラインに支えられた絶妙なゲームシステムは、派手さに欠けるせいか見え難いが、一度触れればすぐにハマれる楽しさを秘めている。

すばらしきこのせかい5

2007年09月04日

スクウェア・エニックスの完全オリジナル新作がDSで登場。『キングダムハーツ』『ファイナルファンタジーシリーズ』の制作スタッフが開発を行った。クリエイティブプロデュースと、メインキャラクターデザインは、スクエニの看板・野村哲也氏。
ジャンルは「タッチアクションRPG」がオフィシャルの記述。


☆あらすじ☆
本作の主人公は、桜庭音操。渋谷の雑踏で目覚めたネクは突如不条理なゲームの参加を強要される。何もわからないまま突然突きつけられる「死神のゲーム」のルール。
「7日間生き残れ!さもなければ存在した事実を抹消する」
「死神」が課す過酷なミッションと不気味なバケモノ「ノイズ」が次々と、ネクの前に立ちふさがる。ネクは「サイキックバッジ」によって得た超能力を駆使して、この状況から脱出し生き残ることができるのか? 死神とは? ゲームの意味とは?
謎だらけの世界に隠された裏側を知ったとき、ネクは…仲間たちは…再び立ち上がることができるのだろうか…
キャラクターの性格や世界設定などは、非常に漫画的もしくはライトノベル的といえるかもしれない。
生と死を賭けたゲームに巻き込まれるといった展開で始まり、世界や登場人物には皆、裏の顔や秘密を持っている。複雑な伏線や謎をちりばめたジェットコースターのような展開を陳腐にならない、ぎりぎりのラインを保ちながら進めていく手際に感心した。


☆ポイント☆

戦闘
このゲーム最大の特徴は戦闘にある。ニンテンドーDSならではの2画面同時に展開する、「ストライドクロスバトル」と名づけられた方式は、ひとつの戦闘で、二人のキャラを同時に操作するのがポイントだ。下の画面でネクを「タッチペン」によって操作し、上画面のキャラクターを「十字キーとABボタン」によって操作する。戦闘は、リアルタイムのアクションで行われるので、最初はどうすればいいのか戸惑うだろう。ところが、この戦闘も慣れてくると、上下の画面で上手く連携をとったり、お互いを助け合うような行動を行えたりできるようになる。この戦闘操作に上達した感覚、ある種の達成感が心地よい。アクションゲームとしても相当に完成度が高いのだ。
不慣れなプレイヤーには、上の画面の操作をオートにして任せることもできるので、ご安心を。

やりこみ要素
やりこみ要素が豊富なのがうれしい。
 まず、ネクが手に入れるサイキックバッジは300種以上。物語をクリアしてもコンプリートできるわけではないので、2週目プレイに引き込まれてしまう。
装備品やフードなどのアイテムも充実していて、全て手に入れようと思うと恐ろしいほど時間がかかるだろう。
クリア後のモードも非常に丁寧に作りこまれており、いくらでも時間が費やされてしまうと嘆くプレイヤーも数多い。


☆まとめ☆
グラフィックやサウンドのクオリティの高さは、多くのプレイヤーが評価している。リアルすぎず、かといって萌え絵でもない、程よい加減のポップなテイストのグラフィックは、渋谷の雰囲気を上手くかもし出している。ボーカル入りのスタイリッシュなBGMも世界観の構築に貢献。
「面白そうな要素を詰め込んだごった煮」だと揶揄されるが、確かに一理あると言わざるをえない点もある。逆に言えば、そのごった煮感に拒絶を示してしまうプレーヤーもいると思われる。ゲームを開始してスグに、大量のことを覚えさせられ、その時点でモチベーションを多少なりとも奪われてしまう。
しかしながら、ゲームとしての完成度は高く、斬新な要素をギリギリのバランスで調理して見せた本作。特に、この作品の戦闘は、できればすべてのゲーマーに体験してほしいと切に願う。